更年期に効く漢方薬、加味逍遥散(かみしょうようさん)

加味逍遥散(かみしょうようさん)

産婦人科の三大漢方薬といえば『当帰芍薬散』『桂枝茯苓丸』『加味逍遥散』です。いずれも?(お)血を改善させる漢方薬です。

 

加味逍遥散(かみしょうようさん)は、ストレスによって便秘と下痢を繰り返す過敏性腸症候群や神経の高ぶり、神経過敏、イライラ、怒りやすい、発汗(ホットフラッシュ・のぼせ)肩こり、頭痛、耳鳴り・めまいなどが強くあらわれる人に処方される漢方薬で自律神経を整える効果があります。

 

自律神経は、女性ホルモンの影響を受けやすく閉経を迎える頃になると自律神経失調症と似たような症状があらわれます。自律神経失調症も更年期障害も同じような症状で違いや線引きは、明確ではありませんが1ついえることはどの年代であっても自律神経を整えることで体調が上を向きやすいものです。


自律神経の乱れを整える5つの方法

更年期症状は性格やストレス環境によって個人差があります。自分のカラダの中で弱い部分の症状が強くあらわれるといわれています。

 

同じ更年期障害でも異常発汗やホットフラッシュなど自律神経系の(血管運動神経系)症状が強く出る人、イライラ・ヒステリー・うつ・不眠・情緒不安など精神神経症状が強く出る人、皮膚の掻痒感や乾燥といった皮膚の粘膜症状が強い人、手足のしびれや虫が這うような不快感・肩こり・腰痛など運動神経症状が強い人、排尿痛や性交痛・頻尿など泌尿生殖器症状など人によってさまざまです。

 

日常生活で実践したい自律神経を整える5つのポイント

  1. 湯船にしっかりつかりましょう。湯の温度は38度から40度。半身浴より全身浴がおすすめ。クールダウンに冷水シャワーは更年期世代には心臓に負担がかかりすぎます。やめておきましょう。体調が良いときは湯船でエクササイズをするのもおすすめ。※重曹を50グラム混ぜると血管が拡張されるだけでなく全身の垢や角質が落ちやすくなるのでボディソープが不要なほど、安価な入浴剤なので試してみて!!湯船から出るときはシャワーで流すだけでOKです。
  2. 好きな香りでリラックスしましょう。好きな香りに包まれるとストレスが緩和され自律神経が整います。コーヒー・アロマ・シャンプー・柔軟剤・お香・香水など何でも良いです。
  3. 早食いにならないように噛んで食べることを意識しましょう。ミネラル豊富な野菜や果物をしっかり摂りましょう。
  4. ドライヤー温灸・内くるぶしから指4本分上がったところに三陰交のツボがあります。三陰交は、冷え取りや生理や更年期のトラブルを解消する女性の万能ツボ、ここをあたためると自然治癒力が高まるといわれています。三陰交の正しい場所からずれていてもドライヤーなので全体に温めるので効果は同じ。1日に数回15分ほど離してあたためましょう。
  5. ゆっくり時間をかけた深呼吸をしましょう。呼吸は自律神経に関わりが深く息をはくとき副交感神経に作用します。吸うより吐ききることを意識をむけましょう。

 

 


低血圧だから大丈夫?更年期高血圧が増えている

自律神経

日曜日の朝に長寿番組『はやく起きた朝は…』をやっています。同年代の彼女たちの番組『おそく起きた朝は…』時代から見ていますが、磯野貴理子さん(53歳)、森尾由美さん(51歳)、松居直美さん(49歳)は、共に更年期世代。森尾由美さんはアイドル感が抜けていないかわいい系で子どもと旦那さんとの外国暮らし、松居直美さんは元気系だけどバツイチで不登校児を抱えるシングル。磯野貴理子さんはキレイだけどバツイチ経験あり若い旦那さんと再婚したという生活環境も性格も考え方も異なる3人。日常よくある女の他愛もない話やくだらない愚痴と占いなどが番組の主な構成となっています。

 

3人の中でも1番元気なイメージが強い松居直美さんですがブログで46歳ぐらいから更年期だったことを告白しています。病院で漢方薬「加味逍遙散」を処方してもらったことや今はエクエルを飲んでいることホットフラッシュではなくコールドフラッシュ(冷えのぼせ)のような症状があると書いておられました。実際に更年期で悩んでいる人がブログで症状を書いてくださるので加味逍遥散も身近に感じられます。

 

更年期高血圧で脳梗塞のリスクが高まる

 

低血圧だから大丈夫?血圧に無頓着な人ほど更年期高血圧に陥りやすい

血圧

 

以前脳梗塞を患った磯野貴理子さん。あさイチの(更年期高血圧で脳梗塞のリスクが上がる)特集に出演。私も若い頃から低血圧だったので自分が高血圧になっていることに気付きませんでした。調子が悪い、寝ても疲れが取れない理由が『更年期症状』だけではないことを知っておく必要があります。更年期に入ると女性ホルモン(エストロゲン)が減少することで血圧をコントロールする自律神経が乱れてしまうのが原因だそうです。

 

 

私は、若い頃からずっと低血圧でした。だから血圧には無頓着。低血圧の人ほど油断していて気づいたら高血圧になっていたとか脳梗塞の危険性が高まるのだそうです。早歩きなどのウォーキングや水分や食物繊維を摂ることで更年期高血圧による脳梗塞のリスクを抑えられるそうです。不快症状だけでなく命に関わる大きな病気のリスクも知っておきましょう。



セックスの回数で更年期の時期が遅くなり症状が出にくくなる?

40代後半から50代にかけて育児(子育て)も一段落して第2の人生が始まります。日本人女性の平均寿命も伸びて86.99歳(87歳)と2017年の結果が発表されました。閉経を迎える平均年齢は、50歳。閉経と前後して訪れるのが更年期です。更年期は女性ホルモンが減少するため自律神経に影響を及ぼします。冷え・のぼせ・倦怠感・疲労感・のぼせ・ほてり(ホットフラッシュ)などの症状があらわれます。

セックスや恋で若々しさを保つ

 

夫婦

更年期を迎えるのが40代50代としたら閉経から更年期を上手にやり過ごし平均寿命までの30年間40年間を乗り越えていくことは女性にとっては大きな課題といえます。恋愛やセックスを楽しむことで年齢より若々しくいられるので良い恋愛や良いセックスは、アンチエイジングにもつながるのです。女性ホルモンを枯れさせない人というのは周りの人に比べて若さを保っていることが多いんですね。自律神経が元気=性行動が活動的=更年期症状があらわれにくい・・というものなんだそうです。

 

とはいうものの日本人夫婦の平均性交回数は月2〜3回、次いで月1回。多い人で週1回だそうですが隣の部屋に子どもがいるとか子供が年頃になったのを理由にレスになる夫婦が多いもの、何かにときめいたりすることでも若々しさは保てるのでセックスの回数が少ないからといって嘆かないでくださいね。


更年期

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